障害のある家族を支えるあなたへ③ひとりで抱え続けないためにできること
ここまで、
・頑張っているのに苦しいと感じること
・その背景にある心の動き
についてお話ししてきました。
「じゃあ、どうしたら少し楽になれるんだろう」
そんなふうに感じている方もいるかもしれません。
ただ現実的には、
すぐに環境を変えることが難しかったり、
手を離せない状況が続いていたりすることも多いと思います。
だからこそ今日は、
“何かを大きく変える”というよりも、
“抱え方を少し変える”という視点でお話しさせてください。
まずひとつは、
「自分がひとりで抱えていることに気づくこと」
これはとてもシンプルですが、
実は大きな一歩です。
抱えている状態が長く続くと、
それが“当たり前”になってしまって、
しんどさそのものに気づきにくくなることがあります。
「私、今ひとりで背負ってるな」
そうやって一度言葉にしてみるだけでも、
ほんの少しだけ、自分の状況を外から見られるようになります。
そしてもうひとつは、
「小さく頼る」ということ。
いきなり大きく手放すことが難しくても、
・5分だけ誰かに任せてみる
・気持ちを誰かに聞いてもらう
・「ちょっとしんどい」と言葉にしてみる
そんな“小さな頼り方”からで大丈夫です。
頼ることに対して、
「迷惑をかけてしまうんじゃないか」
と感じる方も多いのですが、
頼るというのは、
誰かに負担を押しつけることではなくて、
“ひとりで抱えなくていい形に整えていくこと”
でもあると思うのです。
そしてもうひとつ、
とても大切にしてほしい視点があります。
それは、
「自分の感情にも居場所をつくること」
支えることに一生懸命になるほど、
自分の気持ちは後回しになりがちです。
本当は、
しんどい、つらい、逃げたい、
そんな気持ちがあってもいいはずなのに、
「そんなこと思っちゃいけない」と
押し込めてしまうことも少なくありません。
でも、
どんな感情も、なかったことにしなくて大丈夫です。
「そう思うくらい大変なんだよね」
そんなふうに自分に向けてあげることが、
少しずつ心の余白を取り戻すことにつながっていきます。
ここで、
以前お話ししてくれた方の言葉をひとつ紹介させてください。
その方は、
ご家族のことで日々たくさんのことを抱えながらも、
「現実は何も変わっていないんです」とおっしゃっていました。
でも続けて、
「それでも、自分の家族の大変さを知ってくれている人がいるって思えるだけで、
すごく心の支えになるんです」
と話してくれたんです。
状況がすぐに変わらなくても、
“ひとりじゃない”と感じられることが、
人の心を少し軽くすることがあります。
誰かに理解してもらうこと。
自分の中にあるものを言葉にして外に出すこと。
それだけでも、
抱え方が少し変わっていくことがあります。
「何かを解決しなきゃ」と思わなくても大丈夫です。
“ひとりで抱えている状態じゃなくなること”
それ自体に、意味があるのだと思います。
支えるということは、
強くあり続けることではなくて、
揺れながら続けていくことなのかもしれません。
もし、
ひとりでは整理しきれないと感じたときは、
第三者と一緒に、
今の状況や気持ちを言葉にしていくことも、
ひとつの方法です。
抱え方が少し変わると、
同じ毎日の中でも、
感じ方が少しずつ変わっていくことがあります。
このシリーズが、
あなたが少しだけ肩の力を抜くきっかけになっていたら嬉しいです。
あなたが、あなたらしくいられますように

- くれたけ心理相談室(川崎支部)心理カウンセラー
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くれたけ心理相談室 川崎支部
心理カウンセラー 小野綾子のブログです。
日常の中で感じたこと、カウンセラーとしての想いなど
思いのままにつづっています。お知らせも色々。
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