機能性ディスペプシアと診断されてから、私が大切にしていること

「機能性ディスペプシア」という病名を聞いたことはありますか。
胃の痛みやもたれ、食後の不快感などが続いているのに、検査をしても明確な異常が見つからない。
そんな状態を指す診断名です。

私は、この機能性ディスペプシアと診断されました。
正直に言うと、診断がついたからといって、すぐに楽になったわけではありません。
むしろ「原因がはっきりしない」という事実に、戸惑いや不安を感じたのをよく覚えています。

今も私は、この病気と一緒に生きています。
調子の良い日もあれば、思うように食べられなかったり、体調に気持ちが引きずられる日もあります。
完璧な対処法が見つかったわけではなく、今も試行錯誤の途中です。

ただ、ひとつはっきり言えるのは、「気のせい」「我慢が足りない」わけでは決してない、ということ。

症状が目に見えにくいからこそ、周囲に理解されにくく、自分自身ですら「大したことないのでは」と思ってしまう。
でも、つらいものはつらい。
その感覚を、まずは自分が否定しないことを大切にしています。

私が日々意識しているのは、体調だけでなく、生活のリズムや心の負荷にも目を向けることです。
無理をしすぎていないか、緊張が続いていないか、ちゃんと休めているか。
小さな調整を重ねながら、「今日はこれくらいで十分」と自分に言える日を増やしていくことを目標にしています。

カウンセラーとして活動する中で、同じように機能性ディスペプシアや、原因のはっきりしない不調を抱えている方とお話しする機会もあります。
そのたびに思うのは、「症状」だけでなく、「その人の生活」や「感じてきたしんどさ」に、もっと光が当たっていいということです。

私は専門家である前に、当事者でもあります。
だからこそ、正解を押し付けるのではなく、一緒に探す支援を続けていきたい。
そんな思いで、これからもこのテーマと向き合っていきます。

同じ病気を抱えている方、理由の分からない不調に、ひとりで悩んできた方へ。
あなたのしんどさは、ちゃんと意味のあるものです。
少しずつでも、安心できる時間が増えていくよう、これからも伴走していけたらと思っています。

あなたが、あなたらしくいられますように

小野 綾子
小野 綾子くれたけ心理相談室(川崎支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室 川崎支部
心理カウンセラー 小野綾子のブログです。
日常の中で感じたこと、カウンセラーとしての想いなど
思いのままにつづっています。お知らせも色々。
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