仮説を立てることの大切さ

カウンセリングをしているとき、私が大切にしていることの一つに「決めつけない」ということがあります。

目の前にある言葉や行動だけを見て、

「きっとこういうことだろう。」

「この人はこういう人なんだ。」

と、早々に結論を出してしまわないこと。

これは、カウンセリングに限らず、日常の人間関係でも大切なことだと思っています。

では、決めつけないためにはどうしたらいいのか。

私は、「仮説を立てる」ということが一つの方法になるのではないかと思っています。

例えば、

「〇〇ということは、△△という理由があったのかもしれない。」

と考えてみる。

でも、そこで終わらせず、

「もしかしたら、□□という可能性もあるかもしれない。」

と、別の可能性も考えてみる。

一つの出来事に対して、一つの理由だけを当てはめない。

できるだけ幅広く仮説を持っておくことです。

もちろん、仮説はあくまで仮説。

「こうかもしれない」と考えたことを、そのまま事実として扱ってはいけません。

だからこそ、実際に話を聞いてみたり、相手の様子を見たりしながら、

「やっぱりこちらなのかな。」

「いや、こちらの可能性もありそうだな。」

と、少しずつ見立てを更新していく。

私にとって仮説を立てることは、相手を決めつけるためではなく、むしろ決めつけないためのものなのです。

そして、そのためには自分の中にある「知っていること」を増やしていくことも大切です。

人の心や行動について学ぶこと。

さまざまな人の話を聞くこと。

自分とは違う価値観に触れること。

日々いろいろなところにアンテナを張っておくこと。

そうやって少しずつ引き出しが増えていけば、

「こういう可能性もあるかもしれない。」

と考えられる幅も広がっていくのだと思います。

これは、カウンセリングだけの話ではありません。

例えば、家族がいつもよりそっけなかったとき。

「私、何かしたかな。」

と考えることもできます。

でも、

「疲れているのかもしれない。」

「何か別のことで悩んでいるのかもしれない。」

「たまたまそんな気分なのかもしれない。」

と、いくつかの可能性を持ってみる。

そうすると、一つの解釈に心を縛られずに済むことがあります。

相手のことを分かったつもりにならない。

でも、分かろうとすることはやめない。

そのために、私はこれからも仮説を立て、考え、学び続けていきたいと思っています。

あなたが、あなたらしくいられますように

小野 綾子
小野 綾子くれたけ心理相談室(川崎支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室 川崎支部
心理カウンセラー 小野綾子のブログです。
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