仕事のストレスを家に持ち帰る「ネガティブ・スピルオーバー」
前回、「スピルオーバー」という言葉について書きました。
ある場面での経験や感情が、別の場面にも影響することをスピルオーバーといいます。
今回は、その中でもネガティブな影響について。
例えば、仕事で上司から厳しいことを言われた日。
その場では何とかこらえて仕事を続けたものの、帰宅してからも気持ちが晴れない。
家族から話しかけられても、いつもより反応が冷たくなってしまう。
子どもが何度も同じことを言ってきたり、夫婦の間でちょっとした意見の違いがあったりすると、「もういい加減にして」と強く言ってしまう。
そんな経験はないでしょうか。
もちろん、家族に仕事のストレスをぶつけることが良いわけではありません。
ただ、「仕事のことは仕事で終わらせて、家に帰ったら完全に切り替えましょう」と言われても、そんなに簡単なことではないと思うのです。
感情は、スイッチのようにオンとオフを切り替えられるものではありません。
一日の中で起きたことは、その後の自分にも何らかの形で残っています。
そして、これは仕事に限りません。
子どものことで心配事があれば、仕事中もふとそのことを考えてしまう。
夫婦関係がうまくいっていなければ、仕事に集中できなくなる。
家庭での疲れがたまっていれば、職場でいつもより余裕がなくなる。
こうして考えると、ネガティブ・スピルオーバーは「仕事のストレスを家庭に持ち込む」という一方向の話ではありません。
家庭で起きたことも、仕事に持ち越されます。
だからこそ、「どうして切り替えられないんだろう」と自分を責めるよりも、「今の私は、何を抱えているんだろう」と少し立ち止まってみることも大切なのかもしれません。
自分の中で起きていることに気づくと、それだけでも少し扱いやすくなることがあります。
そして、スピルオーバーには、もちろん反対の動きもあります。
次回は、仕事や家庭での良い経験が、別の場面にも良い影響を与える「ポジティブ・スピルオーバー」について書いてみたいと思います。
あなたが、あなたらしくいられますように

- くれたけ心理相談室(川崎支部)心理カウンセラー
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くれたけ心理相談室 川崎支部
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