「分かり合う」って、どんな状態なんだろう(#281)

くれたけ心理相談室では、毎月一つのお題について、それぞれのカウンセラーが思うことを綴っています。

8月のお題は、

「“分かり合う”ってどんな状態だと思いますか」

です。

改めて考えてみると、「分かり合う」という言葉には、ずいぶん幅があるように思います。

「そうそう、分かる分かる。」

そんなふうに、相手の気持ちに同調するような「分かり合う」もある。

一方で、言葉にされたことだけではなく、その人がそこに至った背景まで含めて、深く濃く理解できるような「分かり合う」もある。

同じ「分かる」という言葉でも、ずいぶん違いますよね。

そう考えると、「分かり合う」というのは、なかなか奥の深いことなのだと思います。

では、どうしたら人は分かり合えるのでしょう。

私は、相手の抱えている背景に想いを馳せることが、その第一歩なのではないかと思っています。

「どうしてこの人は、こんなことを言ったんだろう。」

「この言葉の奥には、どんな気持ちがあるんだろう。」

「自分には見えていない何かがあるのかもしれない。」

そんなふうに、目の前にある言葉や行動だけで相手を判断せず、その人の背景に少し想像力を向けてみる。

相手を尊重すること。

思いやること。

言葉になっていない部分にも、そっと想いを馳せること。

それが、分かり合うための小さな一歩になるのではないでしょうか。

もちろん、相手のことを想像したからといって、必ずしも「そうだったのか!」と完全に理解できるわけではありません。

そもそも、どれだけ近しい間柄でも、相手の心をすべて理解することはできないのだと思います。

だからこそ、互いが互いを尊重しながら、少しずつ歩み寄っていく。

その歩み寄りの先に、「分かり合う」という状態が生まれるのかもしれません。

……と、ここまで書いておきながら。

正直なところ、私は「分かり合うって、こういうことです」と言い切れるほど、しっくりくる答えをまだ持っていません。

「分かり合う」って、どんな状態なんだろう。

今回のお題をきっかけに考えてみましたが、考えれば考えるほど奥深い。

もしかすると、「分かり合う」ということそのものよりも、

「分かり合おうとすること」。

そこに、大切なものがあるのかもしれません。

皆さんにとって、「分かり合う」ってどんな状態でしょうか。

あなたが、あなたらしくいられますように

小野 綾子
小野 綾子くれたけ心理相談室(川崎支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室 川崎支部
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