伝わらない、から始まる学び

娘との会話は、なかなか一筋縄ではいきません。

娘は先天性の難病を持って生まれ、軽度知的障害の診断も受けています。現在は特別支援学級に在籍し、多くの方々に支えていただきながら学校生活を送っています。

そんな娘は、物事の捉え方がとてもユニークです。

特に時間やカレンダーの感覚は、何度説明してもなかなか伝わりません。

「来週の日曜日だよ」
「夏休みが終わったらだよ」

そう説明しても、娘の中ではなかなか結びつかないことがあります。

そのたびに私は考えます。

「この説明じゃ伝わらないのか。じゃあ別の言い方ならどうだろう?」
「こんな例え話ならイメージできるかな?」

そうやって試行錯誤を繰り返していると、

「これは分からないのに、そんなことは理解できるの!?」

と驚かされることもしばしばです。

娘との生活は、まるで毎日が実験のようです。

私はカウンセリングの仕事とともに、発達支援にも携わっています。

目の前のお子さんがどのような気持ちで過ごしているのか。
どんなふうに世界が見えているのか。
その子にとって心地よい環境とはどんなものなのか。

いつも考えながら関わっています。

だからこそ、娘との日々は私にとって大切な学びの場です。

「伝わらない」のではなく、「伝え方が合っていない」のかもしれない。

そんなことを娘は日々教えてくれます。

もちろん、いつもこんなふうに穏やかでいられるわけではありません。

私もごく普通の母親です。

忙しい日には頭ごなしに叱ってしまうこともありますし、「もう何回言ったら分かるの!」と声を荒げてしまうこともあります。

それでも娘との毎日は、私に新しい視点を与え続けてくれます。

母として育てているつもりが、実は私の方が育てられているのかもしれません。

あなたが、あなたらしくいられますように

小野 綾子
小野 綾子くれたけ心理相談室(川崎支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室 川崎支部
心理カウンセラー 小野綾子のブログです。
日常の中で感じたこと、カウンセラーとしての想いなど
思いのままにつづっています。お知らせも色々。
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